2026年8月25日から9月2日までの約1週間に、米国シカゴのシェッド水族館で、3頭のシロイルカが相次いで死亡しました。死因はわかっていません。
死亡したのは、カナダの海洋公園マリンランドから移送されたピーカチュウ(Peekachu、23歳・メス)とレイン(Rain、20歳・メス)、そして以前からシェッド水族館で飼育されていたベートーベン(Beethoven、34歳・オス)です。ピーカチュウは、移送から2週間もたたない8月25日に死亡しました。
ピーカチュウとレインを含むシロイルカが移送された背景には、マリンランドの深刻な資金難があります。同園は、資金援助が得られなければ、残された動物を殺処分する可能性があると表明しました。これを受け、カナダ政府は、シロイルカ30頭とイルカ4頭すべてを国外へ移送するための輸出許可を出しました。
現在、マリンランドに残っているシロイルカは6頭のみで、ほかのシロイルカは米国とスペインの複数の水族館へ送られています。このうち8頭がシェッド水族館へ移送され、さらに2頭が送られる予定です。
シェッド水族館の職員によると、片目が見えなかったピーカチュウは十分に食べておらず、血液検査によって脱水状態にあることがわかりました。カナダの動物権利団体アニマル・ジャスティスは、「ピーカチュウのような、マリンランドで飼育されてきたシロイルカが移送中や移送直後に死亡することを、最も恐れていました」と述べています。
同団体の弁護士は、移送を行う前に、独立機関による徹底した健康評価を実施するよう、カナダ政府に求め続けてきました。現時点で移送に耐えられない動物には、安全に移送できる状態になるまで適切なケアを行い、可能であれば、ノバスコシア州で建設中のクジラのサンクチュアリへ移すべきだと主張しています。
ピーカチュウは子どもだった2004年、ロシアで野生から捕獲され、翌年マリンランドへ送られました。その後、21年以上にわたり飼育下で過ごしました。マリンランドでは2頭の子どもを出産しましたが、ペニー・ウィンクは7歳頃に死亡し、ベイラーは最近ジョージア水族館へ送られました。ピーカチュウを知る人たちは、彼女について「芯が強く、それでいて穏やかで、とても賢かった」と語っています。
アニマル・ジャスティスはカナダのジョアン・トンプソン漁業大臣に緊急書簡を送り、一連の死亡について調査するとともに、さらなる健康評価が実施されるまで、残されたシロイルカの輸出を停止するよう政府に求めています。
Original article in English by Jordi Casamitjana / Japanese version by Yuko Kubo.







