2001年から2023年までに、農林産物の生産によって世界で起きた森林破壊の41%は、牛の肉を生産するための放牧地拡大によるものと推計されています。「Our World in Data」が公表した分析によると、そのうち約63%がブラジルで発生していました。これは、農林産物の生産による世界の森林破壊全体の約26%に相当します。
ブラジルでは、放牧地の拡大によって、地球上でも特に生物多様性に富むアマゾン熱帯雨林とセラードのサバンナが失われてきました。分析を行ったハンナ・リッチー氏は、対象を直近の数年間に限定しても同様の結果が得られることから、これは2000年代初頭に森林伐採が多かったことだけで生じた結果ではないと指摘しています。
2005年から2023年までの貿易の流れを考慮した推計では、ブラジルで農産物を生産するために失われた森林面積の約85%が、ブラジル国内で消費された農産物に結びついていました。残る約15%は輸出品に結びつくもので、その輸出先は多くの国に分散しています。
ブラジルでは、1人当たりの牛の肉の消費量が過去50年間で倍増し、現在ではヨーロッパの平均のおよそ3倍に達しています。
この分析の基礎となったデータは、スウェーデンのチャルマース工科大学の研究者が開発した「森林破壊要因・炭素排出モデル(Deforestation Driver and Carbon Emissions:DeDuCE)」によるものです。衛星による土地被覆データと農業統計を組み合わせ、179か国の184品目について、国と品目の組み合わせ別に9,300件を超える森林破壊と炭素排出のフットプリントを算出しています。
国内で消費されるか、国外へ輸出されるかによって、森林が失われたという事実が変わるわけではありません。ブラジルの深刻な現状を一国だけの問題として切り離すのではなく、動物の利用を前提とする生産と消費の仕組みを、動物搾取を排除した、より持続可能なものへと世界規模で転換していく必要があります。
Original article in English by Angelik Velayo / Japanese version by Yuko Kubo.







