2026年4月5日、英国政府は、与党・労働党がマニフェストに掲げていたフォアグラの輸入禁止を撤回し、毛皮の輸入も停止しない方針を明らかにしました。EUとの通商交渉において、これらの禁止措置を導入しないことが前提とされたためです。
動物保護団体は、政府がEU離脱後に得た権限を活用せず、「残酷な」製品の輸入を制限していないことに対し、強い失望を表明しました。
英国での毛皮の生産は2000年から、フォアグラの生産は2006年から禁止されていますが、これらの製品はいずれも主にEU諸国から輸入され、国内の店舗やレストランで販売されています。毛皮に関する政府の意見公募では、回答者の97%が、毛皮のために動物が殺されることは誤りであると回答し、多くが禁止を望んでいました。
それにもかかわらず、政府は輸入規制には踏み込まず、代わりに毛皮産業を検討するための作業部会を設置する方針を示しました。また、最近発表された動物福祉計画からも、フォアグラの禁止は除外されています。
フォアグラは、アヒルやガチョウの喉に管を差し込み、穀物を強制的に与える「強制給餌」によって作られます。この過程により肝臓は通常の何倍にも肥大し、その後に摘出されます。
総選挙前には、当時野党だった労働党で環境政策を担当していたスティーブ・リード氏が、「アヒルやガチョウに攻撃的に強制給餌して生産されるフォアグラの商業輸入を禁止する」と述べていました。
EU離脱後、英国は動物福祉の観点からEU製品の輸入を制限することが可能になりましたが、これまでその権限は行使されていません。一方で、今秋に見込まれている新たな通商協定の下では、こうした製品を禁止するためには、EU法の適用除外が必要になる可能性があります。
ロンドン・ソーホーのレストラン「ゴーティエ・ソーホー」のオーナーで、かつて英国有数のフォアグラ輸入業者だったアレクシス・ゴーティエ氏は、アニマルライツ団体などの抗議を受けてヴィーガンとなり、現在はマッシュルーム、レンズ豆、クルミ、コニャックを使った植物性の「フォアグラ風」メニューを提供しています。ゴーティエ氏は、「重要な動物福祉の公約を反故にし、その責任をEUのせいにすることは、政府の方向性の欠如、実効性のない交渉、そして誠実さや思いやりの欠如を示す一例にすぎません」と述べました。
Original article in English by Jordi Casamitjana / Japanese version by Yuko Kubo.







