スコットランドの養殖魚生産業者ケイムズ(Kames)が使用するマス処理船上で、動物虐待が行われている実態が、アニマルライツ団体が公開した映像によって明らかになりました。
映像は、アニマル・イクオリティUK(Animal Equality UK)が2026年7月17日に撮影したものです。マスが過密な状態に押し込められ、気絶処置や放血まで長時間その状態に置かれている様子や、気絶処置が十分に機能していない例が確認されました。
ケイムズは、スコットランド西海岸で54年間にわたり魚の養殖を行ってきた企業です。英国王立動物虐待防止協会から、「RSPCAアシュアード(RSPCA Assured)」認証を受けており、ウェイトローズ、マークス&スペンサー、テスコ(Tesco)など英国のスーパーマーケットに商品を供給しているとされています。
アニマル・イクオリティUKのエグゼクティブ・ディレクター、アビゲイル・ペニー氏は、食品業界誌『ザ・グローサー』に次のように語りました。
養殖魚たちは、甚大な苦痛を受けて死んでいきます。ケイムズは、職人の手仕事を重んじる小規模な家族経営の企業だと宣伝しています。しかし、消費者はそのイメージに惑わされてはいけません。苦痛を生み出す産業構造は工場式畜産と同じです。
RSPCAアシュアードの広報担当者は、飼育される動物の福祉が「最優先事項」であるとしつつ、ケイムズの件については調査が続いているため、現時点ではコメントできないと回答しています。
英国の養殖業には、別の観点からも検証の目が向けられています。スコットランドから米国に輸出される養殖サケには、米食品医薬品局(FDA)が承認していない抗菌薬が使用されている場合があり、米国到着後、これらの薬剤の残留検査が行われることはほとんどない、とセンティエント・メディア(Sentient Media)が報じました。
今回の調査で問われているのは、魚を死に至らせる際の扱いです。しかし、気絶処置や放血を「適切に」行ったとしても、人間が食べるために魚の命を奪う事実は変わりません。動物搾取をなくすために、産業の転換が必要です。
Original article in English by Jordi Casamitjana / Japanese version by Yuko Kubo.







