英国の成人の65%が、食用動物の工場式畜産を容認できないと考えていることが、ヴィーガン協会(The Vegan Society)の第2回「共感指数(Empathy Index)」調査で明らかになりました。
この調査は、動物を利用するさまざまな行為について、人々の意識とその変化を調べるものです。2024年に初めて実施され、今回も同じ調査方法で、英国全体の人口構成を反映するように抽出された成人2,000人が回答しました。回答者は29種類の動物利用について、「全面的に容認できる」から「まったく容認できない」までの4段階で評価しました。
今回は、畜産に関する質問として、食用動物の工場式畜産と、飼料や飼育環境などに有機基準を設けた「有機畜産」の2項目が新たに加えられました。容認できないと回答した人の割合は、工場式畜産が65%、有機畜産が23%でした。
回答者の82%は、動物の肉を食べる人でした。このことから、肉を食べる回答者の間でも、少なくとも過半数が工場式畜産を容認できないと考えている計算になります。ヴィーガン協会は、コンパッション・イン・ワールド・ファーミング(Compassion in World Farming)のデータを引用し、英国の畜産動物の85%が工場式畜産で飼育されているとしています。
前回の2024年調査と比べると、グレイハウンドを走らせるドッグレースを容認できないとする人の割合は、55%から60%へと上昇しました。ウェールズ議会とスコットランド議会は、2026年3月にグレイハウンド競走を禁止する法案を可決しています。
化粧品成分の動物実験に反対する人の割合は、84%から87%へと上昇し、統計的に有意な増加となりました。女性の回答者では90%でした。また、医薬品の動物実験については、回答者全体の71%が容認できないと回答しました。
シカの狩猟を容認できないとする人の割合は、74%から77%へと上昇しました。犬を使ったキツネ狩りについては、87%が容認できないと回答しました。
今回の調査で、反対が最も多かった動物利用は、闘犬、闘牛、犬を使ったキツネ狩りの3項目でした。いずれも英国では違法です。
回答者の85%が自分を「動物好き」だとし、そうではないと答えた人は3%でした。しかし、羊毛を身に着けること、映画やテレビでの動物の使用、乗馬については、いずれも反対より容認する回答が多かったことも明らかになりました。
工場式畜産への否定的な意識は、別の調査でも示されています。動物の解放を目指す英国のプロジェクト・フェニックス(Project Phoenix)が行った世論調査では、成人の67%が、工場式畜産は倫理的に間違っている、または倫理的な懸念があると回答しました。同調査では、96%が、英国で工場式畜産により飼育されている動物の数を知らないか、実際よりも少なく見積もっていることも明らかになっています。
ヴィーガン協会は、人間の必要や欲求を満たすために、さまざまな場面で動物を利用し、苦痛を与えている現状を踏まえ、動物は人間のために存在するという考え方そのものを問い直したいとしています。
Original article in English by Jordi Casamitjana / Japanese version by Yuko Kubo.







