2026年9月23日、英国の猟団エッグスフォード・ハント(Eggesford Hunt)の猟犬管理責任者、ジェイソン・マールズに、狩猟法違反で罰金500ポンド(約10万5,000円)と訴訟費用285ポンド(約6万円)の支払いが命じられました。マールズは、オークハンプトン近郊のパドソン農場で、犬を使って野生の哺乳類を狩った罪を認めました。
有罪判決につながったのは、狩猟阻止団体デヴォン・カウンティ・ハント・サボタージュ(Devon County Hunt Saboteurs)が、2025年12月にドローンで撮影した映像です。
映像には、牛舎の近くで、男性2人がスコップで地面を掘り、キツネが隠れていたがれきを動かす様子が映っていました。活動家たちによると、2人は、同猟団でテリア犬を使って巣穴などからキツネを追い出す担当者と、土地所有者でした。猟犬管理責任者もそばに立っていました。数分後、キツネががれきの中から駆け出すと、猟犬たちが後を追いました。狩猟者たちが犬を呼び戻そうとする様子は映っていませんでした。
また、マールズが土地所有者と上着を交換する様子も確認されました。頭上のドローンに気づき、証拠収集を妨げようとしたものとみられます。
狩猟阻止団体の連合組織ハント・サボタージュ協会(Hunt Saboteurs Association:HSA)によると、映像に映っていた土地所有者はロイド・ハードで、この事件と、2026年2月にクレディトン近郊で起きた別の事件に関する狩猟法違反で起訴されました。また、土地所有者として、狩猟法第3条違反の罪にも問われていました。検察は公訴を取り下げていますが、その理由は公表されていません。
ハードは、英国ハウンド・スポーツ協会(British Hound Sports Association)の幹部の娘婿です。この幹部自身も、2011年から2012年にかけて違法にキツネを狩った4件の罪を認めています。
HSAによると、今回罰金刑となったマールズは、女性活動家を乗馬用のむちで打った事件で、2019年に脅迫的・罵倒的な行為について有罪判決を受けました。女性は肝臓に打撲傷を負い、ヘリコプターで病院に搬送されました。ただし、この有罪判決は控訴審で覆されています。
また、今回キツネを追い出していたテリア犬の担当者は、2025年11月に四輪バイクを後退させて女性活動家に接触させた事件で、マールズと同じ日に、不注意運転の罪で有罪判決を受けました。
HSAの広報担当者は、次のように述べています。
有罪判決は歓迎しますが、処罰はあまりにも軽すぎます。(中略)狩猟法の施行から20年以上たっても、猟団はトレイル・ハンティングを隠れみのにして、キツネを追いかけ、命を奪い続けています。彼らを支える有力者たちは、トレイル・ハンティング禁止の選挙公約を撤回するよう、政府に働きかけています。
※トレイル・ハンティング:あらかじめ敷いた動物のにおいの跡を猟犬に追わせる活動。
※日本円は1ポンド=約210円で換算。
背景:英国のキツネ狩りと法律
イングランドとウェールズでは、2004年狩猟法により、犬を使ってキツネなどの野生哺乳類を狩ることが、一部の例外を除いて禁止されています。違反の成立に、動物が捕まったか、命を奪われたかは問われません。
Original article in English by Jordi Casamitjana / Japanese version by Yuko Kubo.







